【麻綿原高原~石尊山縦走路 Vol.1】初日山(天拝円園)~もみ太郎

冒険日: 2019/6/13
天候: 晴れ
総歩行距離: 11000m
所要時間: 238分(撮影・休憩時間含む)

はじめに

千葉県大多喜町にある、麻綿原高原(まめんばらこうげん)と言えばあじさいで有名なスポットだが、この麻綿原高原にある初日山から房総最後の原生林と呼ばれている清澄山塊を北上して、君津市黄和田畑七里川温泉付近にある石尊山(せきそんさん)まで抜ける縦走路がある。
このルートは過去30名ものハイカーが同時に大量遭難するといった事件でも有名になった登山道で、現在では事件を受けて幾分か歩きやすいように整備されている。
しかしながら、”千葉の山”と侮っていると迷い込む危険も十分にあるので、ルートの確認と指標の確認を怠ることなく歩いた方が良いだろう。
また、夏季はヤマビルの活動が旺盛で、ものの30秒でも立ち止まろうものならすぐに取り付いてくるので、蛭除け等の対策はしておきたいところだ。

それでは早速、写真と共に行程を記していこう。

推奨装備

長袖・長ズボン・帽子・トレッキングシューズ(ヒルの侵入を防ぐためにズボンの裾をイン出来るものが望ましい。私は自衛隊のブーツを装備した。)・バックパック・ヤマビルファイター (夏季)

記録写真

天拝園(妙法生寺)

妙法生寺近くの駐車場に車を停めスタートする。この駐車場はあじさいハイシーズンの6月20日~は有料となるが、それ以外は無料で利用できるのでありがたい。
この一帯は7月中旬から下旬にかけて”ヒメハルゼミ”の美しい鳴き声を堪能することが出来る。
写真左の径へ進むとあじさい寺本堂を通らずに”天拝檀”まで行くことが出来る。せっかくなのであじさい寺内を通って”天拝檀”まで行こう。
時期がまだ早いが、開花した紫陽花に囲まれた仏像はさぞ綺麗であろう。
寺内にはこのようなかわいい地蔵が多数配置されている。
あじさいが開花すれば、背景の門を入れてよい構図取りが出来そうだ。
「上手く入ればOK」何がOKなのかわからないが、このお寺はひとつひとつがお茶目な感じで面白い。
坂の脇に経文の書かれた石が配置されている”厄除坂”。登るだけで厄払いが出来るようだ。せっかくなので坂を登って本堂を目指そう。
経石の縁起。
2~3分歩くと本堂に到達した。
本堂脇から”天拝壇”へと昇る階段
天拝壇へと続く坂。天拝壇には”パワーブッダ”が安置されている。ここからは房総の山々の眺望を楽しむことが出来る。
石尊山登山ルートに行く前に、天拝壇向かいにある坂を登り、初日山頂へ行ってみよう。
天拝壇越しに見える清澄山塊が美しい。

初日山~もみ太郎

天拝園散策はこの辺にして、 石尊山へと向かう。
写真、道路奥へ進むと石尊山縦走路入り口がある。
舗装道路を少し歩くと、 石尊山縦走路入り口の立て札があった。
写真だと少しわかりづらいが、細い斜面を登りエントリーする。
登るとすぐに尾根径が続く。
わかりにくい分岐には立て札で指示があるので間違えないように気を付けて歩く。
このルートは東大演習林と至る所で合流しているので迷い込まないように注意が必要だ。
やせた尾根が続く。
私はトレイルランナーではないが、子供の迎えの時間があるので駆け足で尾根を進む。
赤いテープで指示されてはいるものの、非常に見逃しにくく径がわかりづらいので気を付けて進む。特にひとりで踏破する場合は細心の注意を払って往くことをおすすめする。
このようにだだっ広いエリアもあり径を見失いやすい。
径は枯葉によって埋め尽くされており、非常に滑りやすい。
場所によっては非常に細い道幅なので滑落しないように注意が必要だ。
保護樹”たぶの木”の近くにも東大演習林への分岐があった。
たぶの木からしばらく往くと、張り出した根がトンネルを形成していた。
根のトンネル天井部。
何か人工的に階段を作った形跡があるが、ここには何があったのだろうか?
急な斜面を下って少し往くと、もみの巨樹が姿を現した。
これが清澄山の”もみ太郎”だ。
あまり長距離を歩けない方は、この”もみ太郎”をひとつの指標として目指すと良いかもしれない。
力強いもみ太郎の幹。
もみ太郎からのメッセージ。

おわりに

今回のレポートは、勝手ながら下記のような3部構成とさせていただく。
1部は天拝園~もみ太郎、2部はもみ太郎~大岩壁、3部は大岩壁~七里川温泉といったような構成を考えている。

1部の 天拝園~もみ太郎までのコースは、所要時間30~40分と少し歩くには最適のコースなので、「最近山に行ってないけど、また行きたい」などといった方には最適の慣らしコースになるのではないだろうか。