冒険日:2018/9/13 天候:くもり 総歩行距離: 10km
はじめに
上記地図をご覧いただければわかるように、このレポートの岩和田林道を進むコースは、先日公開した「天岩海道」から引き続いて歩いたコースである。よって開始地点が長浜海岸からになっているが、写真はひょうたん堰からのものになる。
この岩和田林道はNPO法人「おんじゅく DE 元気」が再整備したとのことだが、夏場に行くと道が非常に不明瞭で分かりづらい。正規の道を探さず、斜面を直登しショートカットをしてしまった部分もあるので、そのあたりはご容赦願いたい。
それでは早速、写真と共に行程を記していこう。
推奨装備
長袖・長ズボン・棒・帽子・トレッキングシューズ
記録写真
ひょうたん堰~岩和田林道小池方面口
関東ふれあいの道の立札からスタートする。
まずはひょうたん堰からすぐ西にある、沢崎隧道を目指す。
沢崎隧道を出るとすぐ、崩落しかけた大きな家があった。自然に呑まれていくさまが美しい。
道路沿いにある山神社。
林道大蔵谷線。地図で見るといすみ市小沢方面に抜けられるようだ。車で行けるようなところはあまり興味がないので、ここは写真だけにしておこう。
更に道なりに進み、小池隧道を抜ける。
関東ふれあいの道の立札を、メキシコ記念塔方面に向かう。
しばらく進むと向こうに鉄塔が見えてくる。この鉄塔のふもとが岩和田林道への入り口だ。
この鉄塔脇を奥に進んだところが岩和田林道となる。
岩和田林道
入り口にはわかりやすく立札が設置されている。
整備されただけあってここは歩きやすい感じである。
歩きやすいと思ったのはこの立札までで、この先はなかなか険しそうだ。
藪と草で道が分かりづらいが、少し進むと小川に架かる橋が見えてきた。
ここまで荒れていると橋があってもなくても大差ないように思えてくるw
蒐場らしき広場。
写真が暗くなってしまったが、向こうに風力発電のプロペラが見える。
もはや自分がどこを進んでいるのかわからない。地図上での位置は把握しているので方向感は失っていないが、いかんせんルートが不明瞭で林道を歩いているのか、道とは外れているのかはっきりしない。
低地を歩くのが面倒になってきたので、こちらの急斜面を直登し向こう側の谷に降りてみよう。
とりあえず歩きやすい尾根づたいに移動し、降りるポイントを模索する。
朽ち果てた作業小屋
谷側へ降りると、朽ち果てた作業小屋が姿を現した。
建屋内は崩落寸前だ。おそらくあと何回か台風が来れば完全に倒壊するだろう。
廃作業小屋を後にし先に進むと、ようやく正常なルートへ入れたようだ。
千葉県水産情報通信センターのアンテナ群を横目にひたすら進む。
ずっと平坦だった道が、次第に上り坂になってきた。
その先には、隧道が大きな口を開けて待っていた。
隧道内はやたら音が反響し少し気味が悪い。よく見ると中央天井部は少し窪んでいるようだ。
岩和田側の坑口。
謎の施設
隧道を抜けて少し歩くと、俄かに草に覆われた建屋が出現した。道沿いには扉はないようだが、一体なんの施設なのか気になって仕方がない。
写真左側の斜面から倒れている木に取り付き、その木を渡って施設裏手側の高くなっている部分に移動することに成功した。
なんとか高くなっている部分への侵入に成功したが、ここもまた倒木と草で荒れ果てている。
入り口を発見した。蔦植物の緑と、扉の赤のコントラストが美しい。
残念ながら扉は施錠されていてびくともしない。
落胆していると扉下にこのような穴を発見した。幸い私のコンデジがギリギリ入るくらいのスペースだ。内部がどうなっているのか不明だがフラッシュを常時ONにし、手探りでの撮影を試みる。
水関連の施設のようだが、このような機械類には全く無知なので一体なんであるのかは不明である。
なんと、あんなに苦労して登ったのに反対側に鉄梯子が設置されていた。
名残惜しいがこれ以上の調査は不能なので、この辺でこちらの施設を後にする。
林道の終端(御宿側の入り口)にはかつ丸休憩所の跡地があった。在りし日は一山超えて疲れた住民たちの憩いの場になっていたのであろう。
岩和田林道御宿側入り口。
岩和田林道御宿側入り口~海洋生物研究所
林道を抜けたが、小浦海岸入り口(海洋生物研究所付近)に車を駐車してあるので徒歩で移動するとしよう。
林道を出てすぐのところにある隧道東口。入り口は補強されており、入った途端いきなり間口が狭くなっている。
隧道東側坑口。こちらは補強はない。
岩和田の街並みが遠くに見える。
岩和田漁港近く、ふなや隧道内部。
海洋生物研究所南側の小納戸隧道。
おわりに
冒頭にも書いたが、夏に訪れたせいもあるが、整備された道の割には道を見失いやすく、思ったより荒れている。後から歩行ログを見ると直登した斜面付近を東に迂回すれば良かったようだ。次回は秋~冬にかけて一度歩き、しっかりとした道順を確認してみよう。皆さんも夏場に訪れる際には、しっかりとした装備で臨むと良いだろう。
コメント
お疲れさまでした。
海生研の前の道を上って下り坂になって、田んぼが広がっている辺りに、私の実家の先の先のほうから出られるような気がします。
地図上では結構近いのかもしれません。
○○林道ってちゃんと名称があるんですね。
行く気がないから全く気がつきません(笑)
それにしても毎回草ボーボーですね。
見ててヒヤヒヤします。
イノシシも出てきそうだし、ほどほどでお願いします。
『かつ丸』さんは、昔、岩和田の海水浴場で海の家をやっていました。
今はありません。
恐らく、かつ丸さんが山か田んぼを持っていて、海の家の材木をその辺りに保管していたのかもしれませんね。
景気の良かった頃は、夏のシーズンだけで一年分の稼ぎがあったとも聞きました。
在りし日の思い出ですね。
通称『航空塔』への道は関係者以外、進入禁止なのですが、入ってほしいですねぇ(笑)
先日、千葉県インストラクター会が主催の「鵜原理想郷」歩きに参加してきました。震洋を格納したという横穴が残っていることにも驚き、また手弱女平からみた海岸線の美しさには、これも千葉かと圧倒されました。(ちなみに千葉県生まれ千葉県育ち、ずっと千葉で暮らしてきました)鵜原関連で検索していて貴ブログにたどり着きました。以前から外房千葉の海岸線が気になっていましたが、貴殿のドローン撮影を拝見し堪能させて頂きました。素晴らしいのひと言ですね!勝浦の八幡岬から灯台までの道を歩いたときの海岸線の美しさにも驚きましたが、開発して観光地化して全国の皆さんに見て欲しいような今のままにしておいて欲しいような複雑な思いです。それにしても道無き道を探りつつの大冒険譚には圧倒されます。貴殿に取り上げられて御宿の大自然も光栄でしょう。事故にはくれぐれもお気を付けて。これからも記事にも期待しつつ感謝のひと言を贈ります。
コメントありがとうございます。
鵜原理想郷もとても良い散策路ですね。ドローンからいつもと違った視点で観察すると、切り立った断崖が織りなすリアス式海岸は自然の壮大さを改めて感じさせてくれます。
私の希望としては(私個人でどうにかなるものではありませんが)、現状の自然は残したままうまく活かして、なんとか世界中の方々に見に来ていただけないかと模索しております。
外房海岸線も徐々に風化が進み、見ごたえのある岩山や島が消滅しています。これもまた仕方のないことなのですが、子供のころより慣れ親しんだ風景が変わっていくというのも一抹の寂しさを感じます。
週に1度の休日で、なかなか思うように冒険できませんが、ポコ様のご期待に沿えるよう細々と続けさせていただきたいと存じます。