冒険日: 2020/7/2
歩行距離: 4,812m
標高: -
所要時間: 60分
はじめに
鴨川市打墨(うつみ)にある金山ダム。
釣り人が集まり、象徴的な赤い橋が美しいハイキングスポットだ。
しかし、ダムを周回する散策路にある斧落隧道(おのおとしずいどう)は、稲川淳二氏の番組で取り上げられるやいなや俄かに心霊スポットの様相を呈した。
そこに隧道があるならば、幽霊なんぞ気にしてはいられない。
それでは早速、写真と共に行程を記していこう。
推奨装備
一般的な服・懐中電灯・ヤマビルファイター(夏季)・長靴(夏季)・トレッキングシューズ(夏季)
記録写真
金山ダム南側の橋前の駐車スペース。数台駐車可能なので、車ですぐ近くに訪れることも可能だ。
どこのスポットにも言えることだが、ごく一部のマナーの悪い利用者の蛮行で、貴重な遊び場が閉鎖されてしまうこともある。
金山ダムに架かる象徴的な赤い橋。ここで幽霊を見たという御仁も。私が通る限り、爽やかな風が吹いてとても心地よい。
橋から左右を見た様子。
橋の北側の分岐。写真左方向に行くと斧落隧道、右方向は元清澄山の登山コースだ。残念ながら現在は台風の影響?で封鎖されている。いずれ探査してみよう。
斧落隧道に向かう路はとても歩きやすい平坦な路だ。天気の良い日は本当に良いハイキングコースである。
少し進むと、雰囲気のある建屋が現れた。トイレのようだ。
恐らくハイキング客用のトイレであると思われるが、とても利用する気にはなれない。
勇気のある御仁は、ぜひ夜に訪れて欲しい。街灯もなく、このトイレまででも十分に肝試しになるだろう。
トイレを後にし、少し進むと大きな石碑が見えてきた。
この碑は玉滝大僧正頌徳の記念碑、玉滝大僧正は灌漑用にこの金山ダム建設に尽力されたらしい。
金山ダムを横目に進む。時折、ダムで釣りをしている方々の談笑の声が聞こえる。
遂に姿を現した斧落隧道の南側坑口。
稲川淳二氏の番組で黄泉トンネルとして取り上げられ、心霊スポットとして知るようになった諸氏も多いだろう。
入口こそ立派なコンクリートで造られているが、中は御覧の通り素掘りとなっており、素掘りの造形がとても美しい。隧道ファンにもぜひ訪れて欲しい、素敵な隧道である。
斧落隧道の北側坑口。
斧落隧道を抜け更に北へと進む。
しばらく進むと、こぶりな隧道が口をあけていた。
こちらの隧道内の壁は、風化により面白い造形が楽しめる。見方によっては、人が苦悶の表情を浮かべるように見えなくもない。シュミラクラというやつであろうか。どうしても心霊と紐付けたい方にはそのように見えるのだろう。
こぶりな隧道からさらに北側には、ダムの管理小屋がある。
管理小屋の近くには、更に北側に進む路と、大きく迂回して南側へとすすむ分岐がある。
分岐から更に北に進む路。
残念ながら本日は時間がなくなってしまったため、ここまでで探査終了とする。
機会があればまたこの続きを探査してみよう。
駐車場付近の赤い橋まで戻ると、足が何かむずむずするではないか。これは、もしやと思い靴を脱いでみると、案の定ヤマビルに血を吸われていた。
夏場に訪れる場合は、くれぐれも注意されたし。
動画
稲川淳二氏の、金山ダムにまつわる怪談。当方、恥ずかしながらYoutubeにて怪談をお噺させていただいているのだが、宜しかったらお聴きいただけると幸いだ。
おわりに
斧落隧道は、TV番組の影響で心霊スポットの汚名(名誉?)を着せられてしまったが、金山ダムを巡る散策コースはとても気持ちの良いハイキングコースだ。
ゆっくり歩いても所要時間も1時間ほどと距離も長くはないので、ちょっとした自然散策と隧道探訪に最適だ。
駐車場も少ないながら整備されているので、一度訪れてみることをお勧めする。